派遣社員で一人暮らしはできる?生活費などどれくらいかかるの?
派遣社員は、正社員よりも収入が少なく不安定な印象がありませんか。そのため、派遣社員で一人暮らしはできないと思っている人もいるでしょう。しかし、派遣社員でも一人暮らしはできます。ここでは、派遣社員の収入や生活に必要な費用について紹介します。ある点に気をつけることで、一人暮らしができるだけでなく貯金もすることも可能です。
そもそも一人暮らしの生活費はどれくらい?
一人暮らしをする際、生活費がどれくらいかかるかは気になるところでしょう。総務省統計局のデータによると、家賃を除いた1ヶ月の生活費の平均は94,600円となっています。
・食費約39,000円
・水道光熱費約11,000円
・通信費約6,600円
・娯楽交際費約25,000円
・その他費用約13,000円
・合計94,600円
参考:「総務省統計局 家計調査http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2013/nihon.html」
食費の平均は39,000円となっていますが、20代30代ともに女性よりも男性の方が高い傾向にあります。男性は女性よりも体格が大きく食べる量が多いこと、また自炊する回数が少なく外食が多くなり出費がかさむという人が多いためです。水道光熱費は、年代や性別によって差がほとんどありません。しかし、電気代やガス代は季節によってかなり変動します。夏や冬など、エアコンがフル稼働する時期は電気代が高くなります。冬はお風呂の温度を上げ、お湯を張る回数が増えるためガス代が他の季節より上がる傾向にあります。
また、スマホとインターネットの料金を合わせた通信費は、使い方や契約しているキャリアによって3,000円〜10,000円以上と大きく差が出ます。高い人は30,000円を超える人もいるようです。そして、娯楽交際費は女性よりも男性の方が高くなる傾向にあります。タバコやビールなども含まれるため、男性の方が平均で2,000円〜5,000円ほど高くなっています。バイクなど、お金のかかる趣味を持っている人が多いことも高くなる要因です。また、男女ともに20代よりも30代の方が高くなる傾向にあります。30代になると収入が上がるため、趣味にかけられるお金が増えることで金額が上がっています。
派遣社員で稼げる金額はどれくらい?
派遣社員で働きはじめる前に気になるのは、やはり収入でしょう。厚生労働省の「労働者派遣事業報告書」によると、派遣労働者の1日の平均賃金は11,617円となっています。土日祝日や年末年始、ゴールデンウィークなどを合計すると、年間の休日は120日前後と言われています。年間労働日数を240日と仮定し、年収を算出すると278,8万円になります。月収なら23万円ほどの収入であるため、一人暮らしなら十分生活できる金額でしょう。イメージよりも多いと思う人もいるかもしれません。
ただし、派遣社員でも業種によって収入に大きな差があります。セールスエンジニアの営業や金融商品の営業、ソフトウェア開発など専門知識を必要とする業種は収入が高くなります。1日の賃金が16,000円以上になる仕事もあり、年収に換算すると400万円ほどと正社員にも引けをとらない収入になります。一方、特殊な資格や知識を必要としない一般事務や接客業などは、賃金が下がります。月収にすると、15万円近くも差が開くこともあります。なお、派遣社員にはボーナスや昇給がないため、年齢による収入の差はほとんどありません。
派遣社員が一人暮らしするにあたって気を付けるポイント
派遣社員でも一人暮らしはもちろん可能です。しかし、正社員ほど余裕があるわけではないのも事実。そのため、派遣社員で一人暮らしをするには気をつけることがあります。まず、交通費の支給要件を確認しましょう。また、派遣会社が保険に加入しているかの確認も必要です。どの保険にいくつ入っているかによって、給料から引かれる金額が変わってきます。仕事を決める前には、額面だけの金額ではなく手取りの金額をしっかりと把握しましょう。
派遣社員では一人暮らしはできても、貯金は無理だと思っている人もいるかもしれません。しかし、派遣社員の一人暮らしでも貯金は可能です。そのためには、家賃の値段が重要になります。家賃は毎月支払わなければいけないため、生活するための最も大きな負担といえるでしょう。一般的には手取りの3分の1程度の家賃であれば、余裕を持って生活していけるといわれています。収入が20万円であれば60,000〜65,000円の範囲で探すのがいいでしょう。ただし、家賃以外にも共益費や管理費などがある点に注意が必要です。これらも含めて、3分の1程度の家賃にすると貯金も可能です。
一人暮らしするために必要な引越し費用相場
一人暮らしをするときは、引越し費用も気になるところです。単身者の引越し費用の相場は63,990円となっています。ただし、引越し料金は、「運ぶ荷物の量」「引越しする時期」「新居への移動距離」によって変動します。特に引越しの時期によって、費用が大きく異なります。引越しには繁忙期があり、3月〜4月が最も料金が高騰する時期です。通常期に比べると、繁忙期は10,000円以上も高くなることもあります。荷物が少なく距離が短い、そして通常期に引越しをすると3万円ほどと、相場の半分くらいに抑えられます。
派遣社員でも一人暮らしはできる!コツを知れば貯金も可能
収入が少ない、不安定だと思われがちな「派遣社員」。そんな派遣社員でも一人暮らしは可能です。そのためには、交通費や保険などしっかりと把握したうえで、派遣会社を選択することが重要になります。また、家賃も手取りの3分の1までに抑えましょう。正社員より収入が少ない派遣社員でも、貯金をしつつ余裕を持って生活できます。